2016年10月23日

「楠木流軍学について」 和歌山大学海津一朗教授

日、午後2時より、和歌山県立博物館にて、和歌山大学の海津一朗教授を講師に招き特別講演会を行いました。

演題は「紀州忍術のルーツ・楠木流軍学について」。

中世史研究の専門家、歴史学者が軍学(特に楠木流軍学)を語ることは、実はこの国ではタブーとされていました。
ましてや忍術がらみとなると、手をつけることさえ憚られる・・・それが中世史専攻学者から観た軍学および忍術への実情です。

それがどうしてなのか、講演会でも語られました。
敢えてそのタブーに挑んで下さった海津教授に、この場を借りてお礼申し上げたいと思います。

そして、忍術(軍学)と歴史学との新たな接点と可能性を提示下さいました。

忍術を入り口とし、正しい歴史認識を学ぶこと。実はそれが忍術書の存在意義なのかもしれません。
ただのまやかし、インチキの類いではなく、深遠な歴史への誘いが忍術書の真の姿なのです。

しかしながら、それを理解するには、一朝一夕では叶いません。
そのことがよく分かる講義でした。

テレビ局も来て、大盛況です。
放送は10月27日午後12日半。JCOM関西。





資料を手に熱弁を振るう海津教授。




楠木正成が関西人ならば、新田義貞は関東人。
悪党の地侍と源氏の流れを汲む東国武士。

なぜか楠木が称えられ、新田が凡将などと揶揄される。
その歴史のメカニズムを説くと、軍学の発祥が分かり、忍術・忍者の存在理由が分かる。

伊賀・甲賀では決して実現できない、紀州ならではの講義であったと思います。

本日の講演は、忍術学、忍者学の歴史に名を残すことになるでしょう。
これを聴かずして、軍学・忍術を語ることなかれ。


会場には、紀州の惣国を代表して雑賀衆が!!


現在、雑賀孫市の郵便切手、絶賛発売中です。


海津先生には、次回新田義貞から見た楠木正成を語ってもらいたい・・・というのが私の本音。



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Posted by 名取三十郎 at 20:50Comments(0)忍者活動わかやまの底力